Netflix×WBD 定点ウォッチ(続報4)— Paramountの“Best & Final”期限設定、プロセスは最終局面へ —

さて、本日もいつもの定点観測です。続報が入りましたので共有します。

今回のポイントは、売主側であるWBDの取締役会が、Paramount(Skydance)に対し「Best & Final(最善かつ最終提案)」を 2026年2月23日までに提示するよう求めたことです。あわせて、Netflixとの取引に関する株主投票(特別会議)は2026年3月20日に予定されており、プロセス上は“終盤戦”に入った印象です。 

別の投稿でも触れましたが、WBD取締役会には(善管注意義務の観点から)株主価値を最大化するために、合理的に“優越提案(Superior offer)”の可能性を検討する責務があります。したがって、

  • **Netflix案:$27.75/株(現金)**で主にスタジオ&ストリーミングを取得(ケーブル等は別建て)
  • **Paramount案:$30/株(現金)**で会社全体を対象(対抗TOB)
    という 「価格」と「対象範囲(カーブアウト vs 全社)」が異なる2案を、あらためて並べて精査する動きは、手続きとしては自然に見えます。 

一方で、M&Aの最終局面ではどうしても売買価格(プレミアム)の議論が前面に出がちです。しかし買収側から見れば、プレミアムを正当化し、将来の株主から“なぜ高値で買ったのか”と問われないためには、(最低限)買収後にプレミアムを相殺できる水準のシナジー仮説が必要になります。水面下で、シナジーの成立条件について実務的な議論が丁寧に進んでいることを期待したいところです。

ここで、過去の投稿で私なりに行った定性整理(SySI™の枠組み)をベースに、両案のシナジー像を8軸レーダーで可視化してみました。ご参考になれば幸いです。


(可視化資料についての注意書き)

  • 本図は将来業績の予測ではなく、公開情報と仮説に基づく **「シナジー成立条件の適合度」**の可視化です。
  • 本レーダーは公開情報に基づくKPI仮説を用いた推定値(Method版)であり、情報更新により改訂されます(As-of: 2026/02/18)。

シナジー適合指標:SySI™(Synergy Suitability Index™)

【図1】Synergyレーダー:Netflix × WBD

【図2】Synergyレーダー:Paramount × WBD


イベント関係メモ

  • Paramountに“Best & Final”を求めた期限:2026/2/23
  • WBD株主投票(特別会議):2026/3/20

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