M&Aで最も大切なことは何か?(2)

M&Aで最も大切なことは何か?(2)

前回の記事では、M&Aで一番大切なことは「二社が一緒になったときにどうなっているかを思い描くこと」であるとお話しました。https://www.soumupartners.com/?p=118

M&Aはあくまで法人同士の活動であり、利益を追求する組織の意思決定です。多くの場合、投資を伴うため、当然その投資リターンが求められます。つまり、それぞれが持つ事業力を単純に足し合わせるのではなく、1+1を2以上にする相乗効果(シナジー)を生み出すことが必須となります。

結婚を例にすると、幸せな家庭を築く、お互いに成長し合う、一生苦楽をともにする――といった“ふわっとした理想”からスタートできます。しかし企業活動の場合、求められるものはもっとシビアです。

例えば、100億円を投じたのであれば、銀行預金の金利や国債利率を上回るだけでなく、年平均10%を超える事業成長率と最終利益を伴い、7年以内に投資を回収せよ――といった高いハードルがM&A担当者に課されるのです。

そして、M&A成立後に行われる統合作業を業界では PMI(Post Merger Integration) と呼びます。
「M&Aは、その後のPMIをいかにうまく進められるかが鍵だ」と言われますが、実はその本質はシンプルです。

それは、結婚後のリアルな生活がどうなるかを事前に計画できていたか――つまり、M&Aにおけるシナジーが具体的に描かれ、実現可能な形に落とし込まれていたかどうかが成否を分けるのです。

この点については、次回の記事でさらに掘り下げていきたいと思います。

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