前回の投稿までで、M&Aのシナジーが発露できたか、できなかったか、過去ケースに対しての判断なので結果論とはなりますが、成功している事例はシナジー発露に貢献するKPIを明確に定めて、それに邁進した様子があること、そうでないケースではKPIのポイントが絞りきれておらず、さらには、そのKPIを阻害する要因を排除するようなKPIも準備されていない様子があったことをお示しいたしました。
M&Aに成功されている方は、そんなこと言われなくたって知っているよ、というような内容かもしれません。しかし、これを知っているのと、実際にM&Aのプロセスの過程で、検討の段階から、PMIの過程まで、首尾一貫して可視化し、マネージしているのは別な事です。私の知る限り、その様なケースは稀なのではないかと思っています。
M&Aを実施するまでには幾つもの社内会議を経て、最終承認まで至りますが、特にDDが開始されてから契約締結までの間に課題が見つかり、契約書などでその課題に手当てを入れておくという重要な局面があります。その際、見つかってしまった財務、経理的な問題、法務的な問題、キーパーソンのリテンションの問題など、目前の課題に忙殺される状況が頻発します。その結果、これらは個々の問題としては確かに重要なのですが、買収の全体像として重要な買収の経済合理性を発露する、つまりは買収のプレミアムを相殺する視点が欠落する場合があります。そして、シナジーを定義して、それをちゃんと発露するように計画するなど、理解しているはずの元々の視点があやふやになってしまっている事に、後日のPMIの中で気づいたりします。
ですので、これからM&Aを実施されていくご担当者様、ぜひ念頭には、シナジー、シナジーと呪文のように自分に投げかけられることを期待いたします。
次回は、シナジーと買収価格の関係を考察したいと思います。
ご関心があれば、実際にご覧いただけます。 御社の業種をお知らせいただければ、その業界の代表的なSySI™分析を、1週間ご覧いただける専用ページをお送りします。費用はかかりません。
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まずは30分ほど、状況をお聞かせください。まだ検討の入り口でも構いません。
創夢パートナーズは、M&Aプロセス全体においてシナジーの設計・評価を専門とし、独自フレーム SySI™(Synergy Suitability Index™)により、シナジー仮説を8軸で構造化・定量評価します。案件ごとのシナジー構造は、Synergy DNA(レーダー)として可視化されます。
連載「ところで、M&Aのシナジーって?」
- 第1回 ところで、M&Aのシナジーって一体どんなもの?
- 第2回 M&Aのシナジーを考える前に ― その車は、買うべきか、借りるべきか
- 第3回 借りたものは、返せます ― それでもM&Aで会社ごと買う理由
- 第4回 M&Aのシナジーとは、他社には払えない金額を払える理由です
- 第5回 M&Aのシナジーの種類は8つ ― 目的はひとつでも、効き方は8つに出ます
- 第6回 買ってよかったM&Aと呼ばれるためのKPIの設定の考え方(1/3)
- 第7回 買ってよかったM&Aと呼ばれるためのKPIの設定の考え方(2/3)
- 第8回 買ってよかったM&Aと呼ばれるためのKPIの設定の考え方(3/3)(この記事)
第9回以降も、順次公開していきます。


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