開発から離れて久しい元エンジニアの私が、AIと数ヶ月でM&A分析データベースを作った話 ―― Claude と Claude Code で

以前、「ChatGPTとCodexで、どこまでプログラム開発ができるのか」を体験してみようと、簡単なiPhoneアプリを作ってみた投稿をしました。ほんの数時間で、あとはAppleのライセンスさえあれば申請できるレベルのものができてしまい(実際に申請はしていませんが)、正直、驚きました。その感触をつかんだので、今度はもっと本格的に、自分の本業用のデータベース開発に、ここ数ヶ月取り組んできました。

ご存じのとおり、この数ヶ月でAIのツール環境は恐ろしいスピードで進化しています。メディアではいろいろな機能・性能が紹介されますが、「実際、自分の業務にはどれが合うのか」を探りながらの取り組みでした。ですので、見解として正しくない点も多々あると思いますが、現時点では自分としてはかなり満足のいく環境にたどり着き、「開発の現場から長く離れていた人間でも、こんなことができてしまうのか」という驚きのなか、そろそろ製品サービスをお披露目できそうな段階まで来ました。今回はその概況をご報告します。

作ったもの

私が取り組んだのは、M&A関連の業界情報を分析し、その結果を可視化するためのデータベースの開発です。結果的に、Claude と Claude Code 上での開発になりました。もう少し具体的には、Supabase + Docker 上に SQL で記述したデータベースと、Next.js を使ったブラウザUI、という構成です。

……この時点で「何を言っているのか、まったく分からない」という方も多いと思います。実は、昔は開発をしていた私でも、着手前はこれらの新しいツールがまったく分かっていませんでした。つまり、いまのデータベース開発に必要な知識のほとんどを、この数ヶ月、AIの環境の中で獲得し直した——これがAI時代の、まったくの驚きなのです。

いちばんの驚き ―― 「人に頼む」以外の道ができた

私自身は、もともとはエンジニアでした。とはいえ、古い話です。アセンブラやC言語で組み込み系・アプリ系のソフト開発をしていたのは、もうずいぶん前のこと。その後は開発の現場から長く離れ、いまどきの環境はすっかり別物になっていました。概念は分かっても、いざ最近のやり方でデータベースを作ろうとすると——新しい開発言語の学習、ターミナルや開発ソフトのインストールとセットアップ、SupabaseやDockerといった、私が現役だった頃には馴染みのなかった外部ソフトの使い方の学習……。ブランクの長い私のような人間にとっては、普通なら「人に頼む」のが唯一の最適解のはずでした。

ところが、そうはならなかった——というのが、今回の骨子です。

どうやって? ―― コンシェルジュのClaudeと、エージェントたち

まず私がAIと取り組んだのは、「ビジネスとして何をしたいか(バリュープロポジション)」「データベースに欲しい機能・性能」「それを実現するのに、いま世の中で推奨される開発環境とプロセスは何か」——そうした質問と現状把握からでした。その過程で、スモールビジネスのトライアル立ち上げなら Supabase・Docker・Next.js といった外部ソフトが必要だと分かり、その使い方が分からなくても、コーディングの土台になるターミナルのセットアップから、実際のコードまで、ほとんど全部をAIが実施してくれたのです。すごいでしょう。おかげで、環境の立ち上げは数時間、データベースのコンセプトの芯を組み込むところまで一日足らず。そこからは長い道のりでしたが、通常ならソフトハウスの数名チームで数ヶ月かかる作業を、AIサービスへの課金だけで、ビジネス用のコンセプトモデルまで作れてしまった、ということになります。

ソフト開発を伴わないテーマでも、仕組みは同じです。対話のフロントを担うコンシェルジュ役のClaudeに、あなたが思い描くデータベースのイメージやビジネス要求を言葉で伝えると、必要な開発環境や段取りを整えてくれる。情報収集や分析が必要なら、それを得意とするエージェントを割り当て——たとえば「5カ国を5人で分担して調べた方がよい」と判断すれば、そう提案してくれるので、あなたは許可を出すだけ。そして今回のようにソフト開発を伴う場面では、それを大の得意とするClaude Codeがエージェントの一人として登場します。コンシェルジュのClaudeが、他のエージェントの成果を統合して指示書にまとめ、Claude Codeに渡す。あとは進捗を報告しながら、必要に応じて私やClaudeの判断を仰ぎつつ、成果物の完成まで持っていってくれる——そんな流れです。

ChatGPTとClaude ―― 正直な使い勝手(あくまで私の体感)

実は着手当初はChatGPTから始めました。あとから思えば、同じことをClaudeベースで最初からやっていたら、期間は半分以下だったのでは、と感じています。ChatGPT側も「エージェント機能」で同様のおまかせ作業ができるようになってきましたが、当時はその環境がまだ使いづらく、そしてSupabase・Docker・ターミナル・ブラウザアプリ・進捗管理ファイルの自律的な作成や、作業フォルダ上のファイル連携が弱かった。結果、いちいち人間が外部ソフトで動作確認をし、エラーを何度もフィードバックし、指示やアクションアイテムをすぐ忘れられてしまう……というイライラの連続でした。Claude側は、開発に必要な環境の制御と実行が、極めてスムーズです。この一手間がないだけでもストレスは半減、実際の開発工数も半分以下に短縮できると思います。

おわりに

まだ開発品の詳細はお話しできないので、ハイレベルな説明にとどまりますが、AI——とくにClaudeとClaude Code——を使ったソフト開発の様子は、少し伝わったでしょうか。通常なら数百万円、いや数千万は下らないソフト開発を、開発から離れて久しい人間でも、スタートアップの限られたリソースでできてしまう。そんな時代の到来ではないかと思います。

#AI開発 #Claude #ClaudeCode #生成AI #バイブコーディング #ノーコード #M&A #スタートアップ #Supabase #NextJS #DX #個人開発 #元エンジニア #創夢パートナーズ #SySI

更新ブログをメールで配信

メールアドレスを記入いただければ、更新ブログをメールで受信(無料)できます。

📘 著書のご案内

M&Aの実務、シナジー設計、可視化・分析に関する書籍を出版しています。


『M&Aするぞ。(担当者編)』
M&Aを初めて任された担当者・実務担当者の方向けに、案件の進め方と考えるべき論点を実務目線で整理した一冊です。
👉
Amazonで詳細を見る


『M&Aするぞ。(経営者編)』
経営者がM&Aで何を決め、何を委ね、どのように社内を動かすべきかを整理した一冊です。
👉
Amazonで詳細を見る


『シナジーを産むためのM&A』
M&A実務者に向けて、シナジー創出・KPI設計・PMI連動までを体系的に解説した一冊です。
👉
Amazonで詳細を見る


『シナジーを産むためのM&A(可視化・分析編)』
SySIコンセプトとレーダー可視化による分析手法を体系化した一冊です。
👉
Amazonで詳細を見る

シナジーAIM&A
シェアする
荒井をフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました