AIを活用しながら、Mac上でiPhoneアプリの小規模試作にチャレンジしてみた

― ChatGPT、Codex、Xcodeを使った初期実践 ―

AIを業務にどう活用していくか。
これは、創夢パートナーズとして今後も継続して取り組んでいきたい重要テーマの一つです。

私自身、M&Aや事業構想、分析業務の中でAIを活用する場面はすでに増えていますが、今回あらためて、Mac上で小規模なiPhone向けアプリの試作にも取り組んでみました。

将来的には、クラウド上で動作するサービスプログラムの開発にも取り組んでみたいと考えています。
もっとも、現時点ではいきなりそこまで進むのではなく、まずはAIを利用して、自分自身でどこまで構想検討と開発ができるのかを確かめることが重要だと考えました。

また、私自身、別にコーヒー関連の事業も検討していることから、今回はその延長線上の小さな実践テーマとして、コーヒードリップ時に使用するiPhone上で動作するタイマーアプリの試作にチャレンジしてみました。

結論から言うと、機能の構想から始めて、XcodeというApple提供の開発ツール上のエミュレーターで動作確認できるところまで、おおよそ5時間程度で完了してしまいました。
そのうち約1時間は、XcodeのインストールにあたりOS更新が必要だったため、純粋な作業時間としては4時間弱で一つのアプリの試作が形になったことになります。

これは私にとって、かなり驚きのある体験でした。

まず最初に行ったこと

今回、いきなりAIに対して「アプリを作ってほしい」と丸投げしたわけではありません。
まずは、コーヒードリップ時の湯量、コーヒー粉の量、各工程で注ぐお湯の量や時間などについて、自分なりに一定のルールを設け、その計算式やパラメーターの関係をExcel上でラフ設計しました。

そのうえで、このExcelシートの内容をChatGPTに入力し、計算パラメーターや式の意味を説明しながら、必要となる機能、たとえば

  • スタートボタン
  • 時間表示
  • 工程の進行ルール
  • 画面上の表示項目
  • 操作時の挙動

といった内容を、文章ベースで順次伝えていきました

つまり、最初に人間側でやるべきことは、細かなコードを書くことではなく、作りたいもののルールと意図を整理することだったと言えます。

AIを使わなければ、もっと長い作業になっていたと思う

私はもともとロボット系のエンジニアで、制御用ソフトをアセンブラやC言語で書いていた経験があります。
そのため、要件定義や操作シーケンスを考えること自体に抵抗があるわけではありません。

ただし、実際のソフト開発は、単に処理を書くだけでは済みません。
画面上のインターフェース、入力と出力の整合、タイマー処理、状態遷移、表示更新、操作時の例外処理など、考えるべきことは非常に多くあります。

まして今回は、iPhoneアプリ開発そのものが初めてでした。
もしAIの助けなしで進めていたら、

  • Xcodeのインストール
  • Apple系の開発環境への慣れ
  • SwiftUIや関連APIの理解
  • プロジェクト作成ルールの把握
  • UIの組み方や動作確認方法の学習

などを一つずつ調べながら進める必要があり、少なくとも一週間程度の作業になっていたのではないかと思います。

今回、最終的にエミュレーター上で動作確認できるところまで短時間で到達できたのは、やはりAIの支援が非常に大きかったと感じています。

今回の私の役割

今回、私が主に行ったのは、作りたいアプリの意図をChatGPTに伝え、Codexに渡すための指示プロンプトを作ることでした。

ここで興味深かったのは、そのプロンプトが、いわゆる低レベルなコード指示ではなかったことです。
Xcode用のコード断片を書くのではなく、あくまで文言ベースの高レベルな指示で進めることができました。

たとえば、

  • 入力項目は何か
  • 出力として何を表示したいか
  • 操作に応じて何が更新されるか
  • どのような順序でタイマーが進行するか
  • 表示上どの情報が見やすいべきか

といったことを文章で整理し、それをもとにCodexがXcode用のソースコード一式へ変換してくれました。

つまり、私が担当したのは、従来の意味でのコーディングというよりも、仕様と意図を言語化する役割だったと言えます。

Xcodeは初めてだったが、そこもAIがかなり支えてくれた

先ほど触れた通り、今回は私のMacのOSバージョンが古く、まず最新のXcodeをインストールするためにOS更新が必要でした。
その後、Xcodeを立ち上げ、プロジェクトファイルを作成し、その中にCodexが出力したソースコード群を取り込む、という作業が必要になりました。

しかし当然ながら、私はXcodeを使うのも今回がほぼ初めてです。
そのため、最初はわからないことだらけでした。

たとえば、

  • プロジェクト名はどのように付けるべきか
  • 作成したフォルダにソースコードをどう登録するのか
  • 既存ファイルをどう置き換えるのか
  • エミュレーターで動作確認するには何を押せばよいのか
  • エラーが出た場合、どこを見ればよいのか

といった基本的なことも、一つずつ確認しながら進めました。

こうした部分は、主にChatGPTに質問し、必要に応じてコード側の修正が必要なときには、ChatGPTがCodex向けの指示プロンプトを組み立て、その結果として修正版のコードが出力される、という流れで進みました。

さらに、Codex側からは、Xcode上でそのコードをどう扱えばよいか、どの操作を行えば目的が達成できるか、といった補足的なガイドも得られ、非常に助かりました。

最近の開発環境はここまで来ているのかと実感した

私は最近のソフト開発環境にはそれほど詳しくなかったのですが、今回の経験を通じて、現在の開発現場では、GitHubを基盤にした開発や、Claude Codeを含むさまざまなAI連携環境が広がっている理由がよくわかりました。

今回はあくまでMac上のローカル環境での小規模試作として進め、GitHubは利用していません。
しかし、今後もし継続的な機能追加やクラウドサービス化を検討するのであれば、GitHub上でのバージョン管理や共同開発前提の進め方が重要になるだろうと感じています。

一方で今回の段階では、そうした本格的な体制に入る前に、まずAIを使って自分でどこまで形にできるかを確認することが目的でした。
その意味では、ローカル開発に絞った今回の進め方は非常に良い練習になりました。

また、開発経験のある方であれば、私のようにChatGPTを一般向けの相談役として間に挟まなくても、XcodeのようなIDE環境上でCodexやClaude Codeとより直接的に連携しながら開発を進めることも十分可能なのだろうと理解しました。

高レベルな日本語の指示でも十分に機能した

今回特に印象的だったのは、細かいUI修正なども、かなり高レベルな言葉で依頼できたことです。

たとえば、画面上でメッセージボックスの位置が悪い、表示が干渉して見づらい、もう少し視認性を上げたい、といった場合でも、

「ボックス同士の位置が干渉しているので、見やすいように調整してほしい」

というような自然な文章ベースの依頼で、Codexがレイアウトやフォントサイズを適切に見直したコードを出力してくれます。

昔であれば、こうした修正も、画面座標やレイアウト制約、表示更新のルールを自分で読み解きながら、何度も試行錯誤する必要がありました。
その時代を知っているだけに、今回のAI支援の手応えには強く感動しました。

ロゴ組み込みまで比較的スムーズに確認できた

今回の試作では、平行して取り組んでいるカフェ事業用のロゴについても、画面内への組み込み確認を比較的スムーズに行うことができました。

これは単なる装飾ではなく、今後、事業やブランドと結びついたアプリやサービスを試作していく際に、自分のロゴや世界観をどの程度手軽に反映できるかを見るうえでも意味のある確認でした。

詳細仕様をここで述べるつもりはありませんが、AIを活用することで、こうしたブランド要素を含む試作も、以前よりずっと現実的になっていると感じます。

今回の開発環境

今回の試作は、以下の環境で進めました。

開発環境メモ

  • 使用端末:MacBook Air(Apple M1)
  • OS:macOS Tahoe v26.4
  • 開発環境:Xcode v26.4
  • AI支援:ChatGPT(Web版)
  • 実装支援:Codex
  • 開発形態:ローカル環境での小規模試作
  • GitHub:今回は未使用

今後について

今回はXcodeのエミュレーションでの動作確認ですが、実際のiPhoneアプリとしてビジネス活用にも興味があるので、今後そこまで実施し、改めて報告したいと考えています。

さらにその先には、今回の経験を土台として、AIサポートでどこまでできるかわかりませんが、将来的に検討しているクラウド上で動作するサービスプログラムの構想や試作にもつなげていきたいと考えています。
その段階では、GitHubをプラットフォームに外部ソフトベンダーと協業するなど、より本格的な開発体制も視野に入ってくるのかもしれませんね。

おわりに

今回、最近ソフト開発完了に触れて、あらためて驚きました。AIは単なる文章生成ツールではなく、構想整理、要件定義、実装支援、UI調整、開発環境の立ち上げ支援まで含めた、かなり実践的な伴走役になりうると思いました。

もちろん、最終的な意図の整理や判断は人間が行う必要があります。
しかしそのうえで、これまで非常に重かった「最初の一歩」をここまで軽くできるのは、やはり大きな変化です。

我々がソフト開発で苦しんでいた時代は一体何だったのか。
そう感じるほど、今回のAIサポートの有用性には素直に感動しました。

創夢パートナーズとしても、今後はM&Aや事業構想だけでなく、このようなAIの実践的な活用についても、引き続き試行し、記録し、発信していきたいと思います。

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